海外への出張や旅行に持って行く荷物は、行き先や目的などによって何を持って行く必要があるかが変わるもの。そして、荷物の量によって選ぶべきキャリーケースの容量が決まります。
海外旅行・出張に慣れていない初心者の方は、どんな素材や種類・大きさのものを選べばいいのか迷われるでしょう。適切なキャリーケース選びのポイントをご紹介します。
キャリーケース(収縮式のキャリーバーが付属したスーツケース)の大きさは、大別するとS/M/Lの3サイズに分けられます。仮に4-5泊程度の海外ステイの出張・旅行なら、Mサイズ(高さ65cm~70cm、容量75L程度)のキャリーケースがおススメ。服装は着回しや現地で洗濯するなどで着替えの荷物を最小限に抑え、Mサイズに収まるようにパッキングしましょう。
Lサイズのキャリーケースは、80L以上の大容量。荷物をたっぷり詰められます。しかし、容量いっぱいに荷物を入れれば、それだけ重くなることをお忘れなく。特に女性の方なら、荷物を詰め込んだLサイズのキャリーケースを持って階段を昇り降りするのは大変でしょう。
3泊以内、あるいは平均気温が高い温暖な地域へ旅行に行くのであれば、着替えもかさばらないので、Sサイズ(40L以下)でも大丈夫でしょう。しかし、仕事の内容などにもよりますが、出張ならばジャケットやワイシャツの替えが必要になるので、Mサイズの容量が必要でしょう。
キャリーケースの外側の素材は、ソフトタイプとハードタイプに分けられます。ソフトタイプは、ナイロンやEVA(混合樹脂)などでつくられており、ハードタイプは、ABS樹脂やポリカーボネート、ジュラルミンなどでつくられています。
ソフトタイプのキャリーケースは、軽さが特長。機内持ち込み可能なサイズのものなら、重量2kgを切る商品も多数出回っています。移動中に階段などでキャリーケースを持ち上げる際も、苦労は少ないでしょう。また、機内の座席上にある荷物収納棚にケースをしまう時も、持ち上げがラクです。
手頃な値段で買えるものも多数存在し、中には数千円のものも。ただし、ハードタイプに比べると、ソフトタイプは衝撃などによって傷みやほころびが生じる確率が高いことを考慮しておくべきでしょう。
ハードタイプのキャリーケースは、多少の衝撃が加わっても壊れたりする心配が少ないことがメリットのひとつ。防犯の面でも、ソフトタイプより安全性が高いと言えるでしょう。
ハードタイプは、ソフトタイプに比べると、重量が重くなります。中に荷物を入れて持ち運ぶことになるので、カラの状態でも重たいものを選んでしまうと、旅行中に不便を感じることになりかねません。なお、従来の丈夫さを保ちながら軽量化された素材の開発や、開閉部にファスナーを使うなど部材の軽量化も進んでいます。
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空港で手荷物を預ける際、キャリーケースにカギをかけるのは当然のこと。ただし、アメリカへ旅行する際には、アメリカ運輸保安局(TSA=Transportation Security Administration)による厳重なセキュリティチェックを受けるため、「カギをかけずに荷物を預ける」必要があります。
現在販売されているキャリーケースの多くには「TSAロック」が付いています。これによって、アメリカでのセキュリティチェックがスムーズになります。TSAロックで施錠しておけば、TSAの職員が特殊なツールでロックを開錠し、ケース内を検査した後は再施錠して戻してくれるのです。
アメリカ本土はもちろん、ハワイやグアム、アラスカへの旅行でも同様です。また、カナダやメキシコ、その他の場所へアメリカ経由で渡航する際も、TSAロック搭載のキャリーケースを使用することがおススメです。
お土産をたくさん買って帰りの荷物が増えたり、行きは出張先で配る資料などを持っていき、帰りは荷物が減るといったケースもあるでしょう。そんな時には、マチ幅を広げられる『エキスパンダブル・タイプ』のキャリーケースが重宝します。荷物の量に応じて調整できて便利です。
どのくらいの期間、どこへ行くのか、荷物はどのくらいなのか、機内に持ち込むのか預けるのか、重さや素材などにこだわるのかなどが判断基準。そして、機内持ち込みするなら軽くて扱いやすいもの、空港で預けるならTSAロック搭載のハードキャリーを候補に。最適なキャリーケースを選んで、快適な出張・旅行に出掛けましょう。