連載コラム2017.05.26

連載コラム Vol.15 – 進化するマイアミの今

佐藤丈春佐藤丈春

先日、とあるテレビCMの撮影でマイアミに行って来ました。最後にこの地を訪れたのが14年も前であるだけに、数日間の滞在で時間が限られてはいたものの、変化していることが分かったので、ご紹介したいと思います。

この通りウインウッド中の倉庫が、アーティストたちのキャンバスである

この通りウインウッド中の倉庫が、アーティストたちのキャンバスである

まずはウインウッド(Wynwood)。この地区は倉庫街で、あまり人が寄りつくようなところではなかったのですが(治安も悪かったと地元の友人談)、2009年からストリートアートをマイアミに紹介しようと、廃倉庫を使ってアートのギャラリーやイベントを催すようになり、注目を集めるようになりました。今ではカフェやショップが立ち並ぶ道もあるほどです。歩き回っていると、至る所の壁に絵画がありました。ここを知るきっかけになったのが「Wynwood Brewery」。クラフトビール工房です。前の晩に、友人が働く和食の店(隠れ家的で見つけるのが大変でした)で薦められて飲んだのがきっかけで、その友人が「このブリュワリーのあるエリアが今アートプロジェクトで盛り上がっているから、行ってごらん」と。このビールを飲んでいなかったら、ウインウッドにはたどり着けなかったかも知れません。

こちらがウインウッド・ブリュワリーのビール。濃厚だがさっぱりしている

こちらがウインウッド・ブリュワリーのビール。濃厚だがさっぱりしている

創作和食の「直江」にて舌鼓。シェフの出身地・金沢の醤油とマイアミ食材のハーモニーは◎

創作和食の「直江」にて舌鼓。シェフの出身地・金沢の醤油とマイアミ食材のハーモニーは◎

カッティング・エッジに発展するエリアもあれば、20世紀のアール・デコ建築が楽しめるのも、マイアミならでは。そのエリアはサウス・ビーチで、僕が最後に訪れた時から、ほとんど変わっておらず、昔の思い出が蘇って来ました。ここで今回初めて泊まった「ザ・ベッツィー」に感銘を受けたので、ご紹介します。海の目の前「オーシャンドライブ」通りにあるこのホテルは「シンプル・エレガント」という言葉が最適。隣以降の鮮やかな彩りのホテル(これらのホテルはまた、客引きが入り口から出て来て品がない)とは対照的です。1941年に開業したこのホテルは、以前は兵士が泊まる施設だったそうで、開業後に何回かオーナーが交代し、現在に至っています。内外装はマイナーチェンジを施したのみで、なるべく当時の面影を残そうという配慮がうかがえます。例えば全体的にはコロニアル・スタイル(19世紀イギリスが植民地支配期に、支配地域に適用した建築様式)ですし、エレベーターはオリジナルのまま、サンゴを使用したフロントデスクも開業当時のままだそうです(写真参照)。ホテルの名前の由来はオーナーのジョナサン曰く「アメリカ独立戦争時代に歴史上初めてアメリカ国旗を縫った女性ベッツィー・ロス」だそう。サービスも良かったので、オススメですよ。

The Betsy Hotelの外装。上部にBetsy Ross嬢の名が記されているのが分かるだろうか

The Betsy Hotelの外装。上部にBetsy Ross嬢の名が記されているのが分かるだろうか

ホテルのフロントデスク。下部のくすんだ部分は開業当時に使用したサンゴ

ホテルのフロントデスク。下部のくすんだ部分は開業当時に使用したサンゴ

ラウンジとバーのスペースに、コロニアル様式の面影を感じることができる

ラウンジとバーのスペースに、コロニアル様式の面影を感じることができる

1971年オープンのキューバ料理店「ヴェルサイユ」はマスト。これは定番の「ヴァカ・フリタ」といって、黒豆ライス、キューバン・バナナのフライそして刻み牛肉の組み合わせ

1971年オープンのキューバ料理店「ヴェルサイユ」はマスト。これは定番の「ヴァカ・フリタ」といって、黒豆ライス、キューバン・バナナのフライそして刻み牛肉の組み合わせ

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